Sonyα68修理顛末記  Part5(アマチュアの私見による記述です。誤解その他がありましたらご勘弁願います)

このモデルが発表された際、国内発売されることをひそかに期待していましたが、残念ながらそれは叶いませんでした。

 

本当に「ぱっと見」ではα77Ⅱとの区別がつきません(笑)

α65は、APS-C最上位モデルであるα77をそのまま下級機にしたようなモデルで(但し、連写性能、背面液晶のチルト可動部他、α77よりもスペックダウンしている点が多々あり)防塵防滴性、耐衝撃性、縦位置グリップなどを不要とするユーザーから見れば有難いモデルでした。ただ、併用するα550に比べて、精細度や高感度特性などは向上しているものの、なんとなく発色が不自然な感じを受けるので、買い替えの必要は感じなかったものの、できれば、後発のAPS-C機を入手したいと思っていました。

ところが、α65の後継モデルは発表されず、α57の後継モデルであるα58は、画質の面では確実に進化を遂げているようでしたが、RAWでの連写性能が6コマ(+JPEGでは5コマ)など大幅なスペックダウンになっており、α65の後継機として導入するには無理がありました。(なお、α58も当初は海外モデルで国内向けの製品ではありませんでした。しかし、海外で発売されてから半年後に、キットレンズとの抱き合わせのみで日本でも発売されました。そのため、量販店などで単体のα58を入手するのは無理でした)

なお、LA-Xのアダプターを介してEマウントのAPS-C機を使う手もあるのですが、ホールド性が悪いうえに、購入費用がAマウント機よりも高くつくので選択肢に入りませんでした。

では、α68の主要スペック(各数字はメーカー公表値)を紹介します。

外寸:142.6 x 104.2 x 80.9mm
本体重量:610g
センサー:24MP 
ISO範囲:100-25600
AF:4Dフォーカスシステム、79点(15点クロス)、EV-2対応、F2.8対応測距点(発売当時、世界最速のAF(8fpsで追従))
シャッター速度:最大1/4000秒
RAW連写速度:8コマ/秒(AF追従時/MF共)
動画:フルHD、XAVC S、50Mbps
ファインダー倍率:0.88倍(換算0.57倍)
ファインダー画素数:144万ドット、
背面液晶:2.7インチ46万ドット(回転角度上方に135度、下方に55度チルト可)
内蔵フラッシュ:GN12

なお、RAW撮影での連写枚数ですが、転送速度100MB/SのカードでRAW、RAW+JPEGともに秒8コマで連続8コマです。(ただし、シャッターボタンを押しっぱなしにすると、少し時間が空いた後で更に1コマ切れました)
この点は、秒10コマで連続13コマ(RAWでの撮影時)だったα65に比べて、かなりのスペックダウンです。JPEG撮影時の連写枚数に関しては、実際にJPEGで連写していないので不明です。

また、142.6 x 104.2 x 80.9mmの数字は、α77Ⅱと全く同じで、重量もプラスチック(α77Ⅱは、ボディの一部がマグネシウム合金)になった分軽くなった程度で、右肩部の液晶表示部もα77Ⅱにそっくりです。

あくまで想像ですが、このモデルは徹底したコストダウンを図るため、α77Ⅱのベースフレームをとことん転用し、ボディ内部のメカニズムもα77Ⅱと共通としたのでしょう。
一方で、バッファーやシャッター、マウント部など、低価格の部品に置き換え可能な箇所は、エントリーモデルのパーツに置き換えたものと推察します。

事実、海外価格は、ボディのみで40000ドルと60番台の機種としては非常に低く抑えられていました。おそらく、上位機だけでは販売面で苦しい、またはAマウント機の需要が高い地域での販売を主眼とした機種と推察します。

あくまで外野の戯言ですが、日本でα68を発売しても、古くからのAマウントユーザーがサブ機として買うくらいで、販売は見込めなかったのでは、と思う次第です。(そもそも、Aマウント機は赤字続きで、最後まで利益を出せなかったとか)

 

次のPart6に続きます。