500mmAFズームのパイオニアvs小型500mmズームの元祖 Part2 (アマチュアの私見による記述です。誤解その他がありましたらご勘弁願います)

実際の比較テストを行いました。
いずれも、焦点距離は500mm(APS-C換算750mm)絞り開放です。(いずれもプロテクターフィルターを装着)

Sonyα550 SIGMA APO 170-500mmF5-6.3 1/320 F6.3 ISO800

 

Sonyα550 Tokina AT-X150 150-500mmF5.6+KIPON MD⇔αA変換アダプター 1/320 F5.6 ISO800

Tokina AT-X150 150-500mmF5.6は、マウント変換アダプターを噛ましている分、焦点距離が長くなり、実際の開放F値が低下しています。また、実用上、さほど神経質に捉える必要はありませんが、中間に補正レンズが入っている分、画質は落ちています。

 

各写真のピント合焦部分の拡大画像です。

Sonyα550 SIGMA APO 170-500mmF5-6.3 1/320 F6.3 ISO800

 

Sonyα550 Tokina AT-X150 150-500mmF5.6+KIPON MD⇔αA変換アダプター 1/320 F5.6 ISO800

ピントの合った部分のシャープネス、コントラスト、逆光性能など、やはりTokina 150-500mmF5.6が上であると感じます。

(備考:SIGMA APO 170-500mmF5-6.3は1997年初頭に85000円で発売。Tokina AT-X150 150-500mmF5.6は1988年に185000円で発売。いずれもメーカー希望小売価格)

また、この類の“ビッグズーム”は、色再現性が良くない製品が多いのですが、Tokina 150-500mmF5.6は、中間の色がよく出ており、レンズ本体で全長31センチ超、重量約2.2キロ、AF不可、Mモードのみ、"昭和の操作性"などを「受け入れる」のであれば「買い得」だと思います。また、マウント変換アダプターを噛ましている分、ズームレンジが長焦点に寄っていますので、実質、掛け値なしの500mm超(APS-C換算750mm超)ズームになります。

なお、周辺光量落ちについてですが、ポジフィルムで各焦点域を撮影した結果、気になるほどの「落ち」は確認できませんでした。Eマウントのフルサイズセンサー搭載機(所持していないので、どう写るのかは分かりません)でも、アダプターとの関係で僅かにトリミングされるので、テレ側であれば何とかケラれないと思います。

ただし、SIGMA APO 170-500mmF5-6.3は、後にDG仕様にモデルチェンジされており、このモデルでは、逆光性能が確実に改善されているようなので、今回の初期モデルでの結果と同じになるかどうかは不明です。

また、現在では、Tokina AT-X150 150-500mmF5.6は決して逆光に強いモデルではありません。ピントを始めとした各性能は、近年発売のモデルが上回っているはずです。テレ側F5.6以上が必須、ズーミングは直進式に限る、といった条件が不要で、予算に余裕があれば、迷わず、現行品(または近年発売の絶版モデル)の500mm以上のズームレンズを購入すべきでしょう。